デザイナーがイラストを描くときのアタマの中
とっくに年が明けて今更感ありありなのですが、新年あけましておめでとうございます。 今年の1回目のブログは年賀状イラストがテーマです。 私はデザイナーでありイラストのみのお仕事を受注する機会はあまりないのですが、年末に自分の年賀状で羊のイラストを描いたので、そのときに考えたことを書いてみたいと思います。
そもそも年賀状ってみんなどうしてるの?
年の初めに届く白いお年玉付くじ付き年賀状。出さないという方も多くなってきていますし、仕事と考えてしまうと負担にもなります。今後消えゆく文化かもしれませんが、ずっと送ってくださる方も多く、いろんな年賀状を見るのはお正月の楽しみでもあります。
私は自分の屋号「コハルデザイン」と、パートナーの屋号「フォルトゥナ」で、同じイラストで年賀状を作っています。イラストは多少時間はかかりますが描きだすと楽しくなってくるので、年賀状を出す機会が減っても、干支のイラストは毎年何かしら描いていこうと思っています。
ネタ出しをしてみる
何もないところからはできませんので、まずはどんなイラストを描いてどんなレイアウトにするかを考えていきます。私はおおざっぱなタイプなのですが、一番最初は単純に「羊 イラスト」とか「Sheep Illustration」のキーワードで画像検索をしてみることが多いです。
自分の気に入ったものを、Evernoteにクリップして「今年の気分」をさぐる
今年は本当にぱっとアイデアが降りてきてネタが浮かびました。ただし毎年すんなりとはいかないので、悩んでしまったときには自分の気に入った画像をEvernoteにぽんぽんクリップしていって「自分の好み」や「今年の気分」をさぐっていきます。
人の作ったビジュアルですが、「ここが好き」「この感じがいい」と自分の目に止まるということは何かしらの理由があるので、その理由を自分のアタマの中でひもといていってアイデアを練ります。そういう行程を得て、十分にアタマの中でシュミレーションしてから、初めてイラストのラフスケッチを描いていきます。
ラフスケッチを晒す!
今年はIllustratorで直接描いていったのでスケッチがありません。なので去年の年賀状ラフを晒します。こんな感じでざざっとボールペンで勢いよく描いていきます。それを見ながらPCでイラストを描いていきます。
仕上げ作業
ネタがきまったらあとはPC上での仕上げ作業です。ラフスケッチをもとに、Illustratorで輪郭線を描いていったり、パーツを作り込んでいきます。今年は羊の毛のふわふわした部分を全部お花で埋めていきたかったので、フリーのベクター素材を一部流用しました。 効率的にイラストやデザインを作るには、こういう素材を利用していくことも大切です。素材の使いどころを見極めるのもデザインの大事な行程ですね。
誰かと一緒に作るとはかどるよ!
今回の年賀状は、お友達のあわゆきさんがイラレもくもくねんがじょう(ひつじ)というイベントを開いてくれたので、その会に参加して、他の3人と個々に黙々とイラストを描いていきました。
年賀状って毎年日々のお仕事の後回しにしてしまいがちで、なかなか着手できずにギリギリになってしまうのですが、こんな風にイベントにしてもらうと、仲間もいるし強制的に時間が確保できちゃうので早めに仕上げることができてとても助かります。
ちなみに、この記事もイベントに参加して書いています。
お友達のふにす出口さんがふにセミWS4の巻という、ブログを書くためのイベントを開いてくれたので、またもや乗っかってみたのでした。
持つべきものは友ですね!あわゆきさん、出口さん、ありがとうございます!(←調子いい)
まとめ
デザインをする時やイラストを描く時って、とりあえず手を動かしてみる方がいい場合もあるのですが、最初にじっくりとアイデアを考える時間をとっておく方が、後の行程がとても楽にできるし成果物に満足できることも多いです。
特に年賀状のようにクライアントワークじゃない場合、自分の好みや世界感を自由に表現できてしまう分、方向性をしっかり決めないまま手を動かしてしまうと時間がかかってしまいがちですよね。
私の場合はアタマの中で80%ぐらい完成させてから、初めて手を動かすようにしています。考える行程を大事にしつつ、勢いと気分を味方にしていくといいのではないでしょうか。